先日、とある仕事でのミーティングで
「会社や組織の歯車になりたくない・・」
という言葉を、ややネガティブな文脈で語る人が
いました。
会社にお勤めかどうか問わず、そもそも人は
何かしらの社会の中のチームに所属していて
歯車とも言える役割や機能を担っているのは
間違いありません。
しかし大切なのは
- 歯車として、まずは自分の果たすべき役割を
しっかりやろう - 単独で完結する仕事はほぼないので、その他の
歯車とうまくかみ合っているかを確認しよう
ということではないでしょうか?
自動車でもアナログ時計も、構成要素の1つである
歯車単体が、それぞれうまく回転して
他の歯車とかみ合うことで機能して
全体がシステムとして目的達成しています。
会社組織を船に例えても同じこと。
もっというと家族という組織、社会という組織も
大なり小なり各人が果たすべき役割があって
相互扶助の精神で成り立っていますよね。
歯車と自己認識するのは自由でしょうけれども
歯車を生かすも殺すも、ちゃんと設計された通りに
歯車が機能しているのか?
まずはそこだろうと思うわけです。
指示・命令された通りにしか動けないので
「歯車」と自分自身を低く見積もっているのかも
しれませんが、それこそ自分自身がそういうもの
であるという認識そのものが良くないですよね。
出来事に対して自由に意味付けできるのも自分次第
ご存知の方もいらっしゃるでしょうけれども
ABC理論というものがありまして
- A:出来事(Activating events)
- B:信じていること(Belief)
- C:結果(Consequences)
の略称ですが、毎日様々な「A:出来事」に対して
「B:どう考えるか?」があり、その「C:結果」を
受け取るというプロセスを意味しています。
この時、Bに相当するのは、自分自身の認知の仕方
思い込みだったり自分自身の信念というもの。
信念は、これまでの自分の経験の積み重ねで
現在の「信念」を保持しているわけです。
よって、逆に言えば今日これから
「信念」を自由に変化させることで
受け取る結果は、ポジティブにもなれば
ネガティブにもなります。
「ある出来事が起きて、残念な気持ちになった・・」
という人がいますが、同じ出来事だったとしても
ポジティブな気持ちになる人もいます。
それは、「出来事」と「受け取るもの」の間に
「自分が信じていることからの解釈」がバラバラ
であることが理由です。
現代はVUCA時代と言われ、将来がどうなるか
誰もわからないので、より不安を感じることが多く
ストレスになってくるのは間違いありません。
だからこそ、会社組織の中ではレジリエンスという
言葉がよく言われるようになりましたが
困難と思われることに対する粘り強さや柔軟性
というものが、とても大切になってくるのです。
しかし、筋肉などと違って、目では見えない
心を鍛えることは基本的には難しいのでは
ないでしょうか。
「鍛えられた状態」を計測しようがない
ですからね。
ただ計測はできないものの、Bの信じていること
この認知の仕方こそ、自分自身でコントロール
できるものでもあります。
よって、自分が信じていることを
うまいこと自分で調整ができると
「どうせ自分なんて会社の歯車だよな・・」
とネガティブに思うことが少なくなるので
もしそうした気持ちがあるのであれば
今一度、自分が信じていることを
書き出してみると良いですね。
自分が信じていることは自由に変えることができる
そのためには、まずABCという構造が
あることを知っておくことがスタートライン
となるのではないでしょうか。
そしてレジリエンスが高いと思う人は
どのようなBを持っているのか?
特徴は何だろうか?
このあたりを観察することといいでしょう。
いきなり明日から別人のようになることは
難しいかもしれませんね。
しかし、まずは出来事と結果の間には
自分が信じているものがある、自己認知がある
ということを知っておくだけでも、だんだんと
自分のパターンのようなものに
自分で気がつくことができます。
コーチングなどでは、客観的に自分自身に
フィードバックをもらうことで気づくことも
できます。
でもまずはセルフコーチングのように
自分で出来事と結果をつなぐ思考プロセスを
書き出してみるのも良いですね。
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認知の仕方こそ、自由に自分でデザインできること。
歯車だからこそ、他の歯車とも
うまくかみ合っていくような視点もうまれる
ことでしょう。
会社を大きな船に例えれば、どの歯車も
船の駆動に必要なパーツであることには
間違いありませんよね。
ポジティブに認知してみたり
柔軟な認知ができるようになると
レジリエンスも上がるでしょう。
ちょっとやそっとではへこたれない人に
なっていくことでしょうし、VUCA時代でも
自分ができること・できないことを
正しく分けることで、自分ができることに
フォーカスが当たるものです。
そうした良い習慣ができると、いずれ
アウトプットされる結果も変わってきます。
もし会社組織の歯車になることに
ネガティブな気持ちを感じるであれば
そう認識をしているのは自分自身の認知の仕方に
過ぎないということ、覚えておくといいですね。
ということで今回は、「自分なんて会社の歯車・・」
と感じてしまった時の考え方などについて
まとめていました。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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