今回はタロットカードの小アルカナと呼ばれる
56枚の全体像について、「数の原理」からの
解説とコーチング的に活用する方法についてです。
まず、なぜ数の原理なのか?
というと、今回ご紹介する小アルカナは
大アルカナと違って、マルセイユ版のデッキには
絵柄がありませんでした。
ウエイト版から小アルカナにも絵柄が入った
デッキが登場し、タロットがより活用される
メリットもありましたが、デメリットもあり
そのあたりは後述します。
※最もスタンダードと言われる2種類
・マルセイユ版:
16〜18世紀ごろにフランスの
マルセイユにて作られ始めたもの・ウエイト版:
1910年に神秘的なことを研究した
ウエイト博士によって作られたもの
大アルカナと同様に、カードの絵柄は
デッキ制作者の人生観が投影されて
同じカードでも絵柄も異なってきます。
そうすると、カードごとの本来の意味や
シンボルを理解する上では、「数の原理」に
着目する方が理解しやすいため
この視点から解説をしていきたます。
小アルカナの世界観にある4エレメントとは?
まず前提として、タロットカードは全部で
78枚あり、大きく2つに分けられます。
- 大アルカナの22枚
- 小アルカナの56枚
アルカナとはラテン語で「秘密・神秘」
などの意味があります。
小アルカナは、ほぼトランプと同じで
- 数(1〜10)×4エレメント
- 4エレメントの世界に住んでいる4人
(ペイジ、ナイト、クイーン、キング)
で構成されています。
4エレメントとは、古代哲学の時代
世の中は4つの要素(火・地・風・水)で
できていると考えられていました。
現代を生きる私たちからすると、
「なんだそれ・・」
と思いがちですが、4つの要素から
連想できるもので、世の中にあるもの
全てを表現しているイメージですね。
火のエレメントとは、モノが燃え上がる
様子から、矢印で表せば上向き(↑ ↑)。
情熱・精神性の高さ、向上心、競争心などの
シンボルでもあれば、独りよがりで
地に足がつか図、という意味にもなります。
地のエレメントとは、地に足がついた
様子から、矢印で表せば下向き(↓ ↓)。
足なども含めた身体的な五感や
地に足をつけた着実な努力やお金
ビジネスなどの意味があります。
風のエレメントとは、風が吹いてモノが
吹き飛ぶ様子から、矢印で表せば
左右外向き(← →)。
風通しの良さ、情報、知性
コミュニケーション、識別・判断などの
意味があります。
水のエレメントとは、水滴のように
モノがお互いにくっつきあう様子から
矢印で表せば左右内向き(→ ←)。
愛情や癒し、恋愛などの意味があります。
占星術の世界観を知っている方には
なじみがありますよね。
タロットカードの小アルカナの世界観では
4エレメントのことをそれぞれ
- 火:ワンド
- 地:ペンタクル(コイン)
- 風:ソード
- 水:カップ
と表現します。
これら4エレメントそれぞれに
1から10のイベントがある
と考えるといいですね。
この10イベント×4エレメント=40枚
に加え、4エレメントの世界の住人である
4人というのも登場しまして
- ペイジ:
小姓、見習い、若者 - ナイト:
ペイジが成長した実務リーダー - クイーン:
女性性、エレメントを育む母体 - キング:
男性性、エレメントの成功者
という意味がそれぞれあります。
4人×4エレメント=16枚で
合計56枚で小アルカナを構成します。
トランプにはナイトはありませんが
キングやクイーンなどは馴染みが
あるのでは無いでしょうか?
トランプのJはジャック=召使い・家来
という意味があるので、ペイジに
近いものになりますね。
数の原理と絵柄有無によるメリット&デメリット
さてここで、数の原理については話ですが
これは数そのものに含まれている意味や
数から想起されるイメージのこと。
例えば日本や東洋などは
「4」不吉な数字と言いますよね。
「8」は漢字で「八」と書くので
末広がえりなので縁起の良い数字。
西洋であれば「13」という数字は
避けるべき数字で、外資系のホテル等で
13階がなかったりもします。
数は文化によって相違点はありますが
絵柄の有無やデザインによる偏りが生じても
普遍的なメッセージは「数」にあります。
例えば、大アルカナ1番目のカード
「魔術師」にも代表されるように
1は物事をスタートする意味があります。
魔術師(1番目)のカードについて数字・絵柄からの意味やメッセージを解説します。
小アルカナも、例えばワンド(火)1は
「火をスタートする」ということで
自分の情熱・やる気になるものを
スタートさせる意味があります。
ワンド1(エース)の意味やメッセージを数の原理から解説&コーチング的な活用について
ペンタクル(地)1は「地のスタート」
なので、コツコツ努力の積み上げを
スタートさせるとか。
ペンタクル1(エース)の意味やメッセージを数の原理から解説&コーチング的な活用について
ソード(風)1は「風のスタート」
なので、新しい知識や視点を学んだり
新しい人とコミュニケーションを
はじめる意味にも。
カップ(水)1は「水のスタート」
なので、愛着が出るものに出会えるとか
愛情が芽生えていくなどの意味ですね。
このように数の原理と4エレメント
という考え方で小アルカナを見ていくと
全体像が見えやすいのです。
加えて、絵柄にある内容をプラスすれば
占い師によって味わいがあるリーディングが
できるますよね。
これがもし絵柄ありきにリーディングすると
デッキごとに意味が異なり、例えば
ワンド(火)1を引いたとしても
メッセージが異なってしまいます。
また、占う側としてもデッキごとに意味を覚え
考えないといけなくなるので、タロット活用
という意味ではデメリットになるでしょう。
ちなみに私は、以下のマカロンタロット
というデッキを使っています。
最近、マカロンタロットVer.4
という新しいバージョンも出たようです。
セルフコーチングとしても活用できるタロット
なので例えば、「今日の1枚引き」として
タロットカードの中から今日のテーマを考えて
毎朝1枚引き、そのカードの意味から
セルフコーチングのように活用できます。
人は4エレメントや、どこかの数字に
偏りがあり、得意・不得意があるものです。
「1枚引き」というのは偶然そのカードを
引き当てただけとも言えるし、本人にとって
必要なテーマを潜在意識から引き当てている
とも言えます。
よって、出てきたカードのテーマと
今日の予定などを結びつけて
- このカードからのメッセージは何か?
と自分に問いを持ち、それを意識して
1日過ごすことで、新しい発見や
気づきが増えるのではないでしょうか。
最終的には全てのエレメントや数のイベント
課題に取り組むことにもなるため
人生の質がバランスよく向上する
ことでしょう。
ちなみに4エレメントのうち
どれが上で下、というものはありません。
同じように、どの数字が優れていて
劣っているとか、どれが吉で凶か?
というのもありません。
どれも大切で、どれも経験しておいた方が
人生全体がより豊かになりますよ。
小アルカナと大アルカナの関係
最後になりますが、大アルカナと
小アルカナはどのように結びついて
いるのでしょうか?
大アルカナは0番目のカード(愚者)から
21番目のカード(世界)までの合計22枚。
例えば1番目のカード(魔術師)は
数の原理でいうと「1」に相当するため
「物事をスタートする」という意味は
言ってしまえば「何でも良いから始める」
ということになります。
これが、小アルカナで1の場合は
4つのエレメントごとにカードが分かれるので
「スタートする」具体的なものが分かります。
ワンドの1だったら、「火」を始めるので
情熱がついてくるものをスタートすること。
ペンタクルの1であれば、ビジネスにつながる
積み上げや、モノ作りをスタートすると
考えることができます。
数の原理から読み取れることに加えて
使っているデッキの絵柄から読み取れることを
付け加えられたら楽しいですよね。
ちなみにこうした数の原理は
占星術とも関係が深く、例えば1番目のサイン
である牡羊座は、物事を出発させたり
出生や始まりの欲求を表しています。
占星術ホロスコープで牡羊座♈️を読み解くと何がわかる?【♈️=開拓者・イノベーターの象徴】
具体的なシーンや場面を表すハウスも
1ハウスは場所の出発点として
自分・自我・アイデンティティなどの
意味があります。
占星術ホロスコープの1ハウス【個性・アイデンティティ】&月・太陽・土星
数の原理をおさえておくと
小アルカナはもちろん、大アルカナや
占星術も、1つ1つ意味を覚える必要はなく
数の原理から派生して考えることができます。
ということで今回は、数の原理から
タロットカードの小アルカナ全体像を
解説してみました。
今後は小アルカナのカード1つ1つも
解説してみたいなと思っていますので
お楽しみに・・!
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
最近、マカロンタロットVer.4
という新しいバージョンも出たようです。